2019/07/25

rest in peace

無事各種配信も始まりましたので
「rest in peace」についてのライナーノーツ代わりを。
ちなみに以前軽く説明しているのですが15-18歳頃の作品群になります。
全部音楽ツクール(musicmagic)にて作成されています。
midで残ってたのを何とかかんとかしましたがやっぱり厳しい所ばかりです。
大半がJRPG、残りがノベルADV用として作成されました。
誰だエロゲーっぽいつったの

01. rain of sadness

メインテーマ的楽曲にマイナー調の悲しいの欲しいな、と思って
かなり若い頃に作った曲だと記憶しています。
平気な顔でルートキーに戻ってくるアグレッシヴさは好きですが
最終的にグダりながらルートキーに戻そうと努力しているあたりが
20年経っても変わっていない気がして残念です。
あとピアノ十数年やってたって割に全然ピアノ曲じゃないのも残念。

02. town of grace

のどかな街のテーマ曲を欲したのは完全にFF3/FF5/FF6等の影響によるものです。
(……というか大半が植松伸夫氏に影響されているわけですが)
あと途中から急に厳かな感じのコードに変化するのは中学生時代にハマりこんでいた「ルドラの秘宝」というゲームの音楽の影響だと思います。
笹井隆司氏も大好きな作曲家の一人です。

03. town abandoned

廃墟ってる街のテーマを書きたくなったのも完全にFF6の影響です。

04. grief of messiah

「ヒロインは救世主呼ばわりされてて何かと心を痛めていくと良いよな」という
半ば性癖めいた妄想も「ルドラの秘宝」による影響です。
(完全にそのままじゃないか……)
途中途中で「なんだこの駄作」と思いつつ「あれ、悪くないぞこの曲」なんて思ったりしました。

05. town harvest

このアルバムの中で最も古い曲だと思います。ほとんど記憶がありません。
ただ影響されたゲームがメガCD版の「LUNAR ザ・シルバースター」であるという事はしっかり記憶しています。
つまりLUNARの街の曲が素晴らしいっていう話なんですが、サターン版以降の移植版では全面的に楽曲が差し替えられていて
現在これを聴くのは若干困難かもしれません。残念です。
岩垂徳行先生には後にグランディアでも「うっわすげえ!」と思わされております。凄いんです。

06. music on the street

これも全然覚えてないんだよなぁ……
多分ゲームのお仕事とかでなく私の個人アルバムとしては初めて「アップストロークだのダウンストロークだの意識したギター」を打ち込んでみました。
そこだけ音を良くしても楽曲はさして良くならないのが悩みどころです。

07. school days morning

学園ノベルADVの「日常パート」として作成。
ダサさが半端無かったんだけどいっそダサいままにしたかったので
敢えてSound Canvas VAでSC-88の「パスゥ」ていうスネアを鳴らしました。ある意味満足です。
……いやキックもスネアもあるのにハットから上何もなくて本当に頭抱えたんですけどね……脚色しないのも一つの方法でしょう。

08. school days afternoon

学園ノベルADVの「事件発生後パート」として作成。
なんでこっちはちゃんとハットとか入ってるんだよっダンダンッ
後ろのアルペジオをそのままにマイナーな曲を、というコンセプトだけじゃないかな。多分そうです。

09. lost technology

これも全然覚えてないんです……覚えてないから曲名でっち上げるのに一番苦労しました……
何をしたかったのかもさっぱり分からないのですが
Sound Canvas VAによる808ドラムにガムランぽい音がなんだかマッチしてくれたので
とりあえず満足です。

10. music in the midnight

これもかなり古いです。
何の変哲も無い曲ですが、
そういうの最近書いた覚えが無いのである意味新鮮です。無難。
全体の雰囲気も悪くはない……はず。

11. impatience

ファイル名が焦燥ってなってたんでこうなりました。
FF7と、あと多分ワンダープロジェクトJ2に影響されていると思います。
当時の音源でないとバランスめちゃくちゃになって、結構時間ばかり取られました。

12. castle of the end

ラスボスのいるラストダンジョンとかってあるよね。   あるよね?
ドラムどうしちゃったのと思わないではないけど、
全体としての雰囲気は今でも好きなほうです。

13. el olam

問題作。
el olamという言葉は割と聞き覚え無さそうですが
「エル・シャダイ」と言い換えると途端にゲームファンには何かしら思い出される物がありそうです。
ラスボスは神様だといいよねっていう思想は完全に女神転生シリーズの影響です。
(ちなみに私は西谷史先生のファンです)
さすがに当時からこんなブレイクビーツが入っていたわけではないのですが
General Midiのドラムの割にはバタバタとした忙しいドラムが入っていて、
「聴感上は大体似ている」感じでした。

他の曲のテーマ混ぜこぜ曲だったので原曲を入れるべきだったのですが
そっちはもう本当に目も当てられなかったのでお察しください。

  bonus track

14. noctimental journey

sentimental journeyはnocturnal typeの続編として作られたので
これは当然の帰結ですね。Cytus1+2みたいな豪華版です。
本当はnocturnal typeの元もあったので3曲メドレーにしたかったのですが
単純に他13曲で時間を食ってしまって、なんというか間に合いませんでした。


というわけで黒歴史をちょっとだけマシにして世に出す禊が終わりましたので
次回spaceworksは完全新譜となる予定です。お楽しみに。

2019/02/05

Sentimental Journeyと「彼方のアストラ」

あああのんびりしてたら書くタイミング逃した感が……でも書いておきますね。

Cytus II 2.0 Ivyの為に楽曲が欲しい、とオファーを受けた際、
割と楽曲に対する裁量は私にあったんですね。
当初から「強いファンサービスを」「switchworksらしさを」という事は決めていたのですが、
いかんせん楽曲自体のテーマみたいな物は漠然としていました。

そんな頃にちょうど読了(及び何度も読み返し……)していたのが篠原健太先生の「彼方のアストラ」という漫画でした。全5巻。

少し話がズレますが、私そこそこのスターウォーズファンなんですよ。
あと一応初期スタートレックにわかとか。
かの大作から長い年月が経った今、「宇宙」とか「SF」というテーマはもはや量産により陳腐化してしまったかな、と思い込んでいたのです。そう、思い込み。

「彼方のアストラ」は、そんな私に「SFってカッコ良いんだ」という事を今一度教えてくれた傑作でした。
ミステリだからとか伏線が良いとかギャグが面白いとかそういう事以上に、
一貫して「宇宙」「SF」「冒険」といったテーマを描ききった、そういう傑作だと思います。

こうして私は今一度「宇宙ヤバイ」を痛感し、いてもたってもいられず脳内に浮かんだ彼方のアストラの映像をそのままに楽曲を書き殴ったのです。
そう、Sentimental Journeyという楽曲はもはや「彼方のアストラ」を私なりに具現化しただけの作品でした。(だからこんなタイトルだったんですね)
イントロのピアノエフェクトは完全に人工ワームホールを意識しているし、サビから意図的に墜落シーンを彷彿とさせようとしています。

本当はここまでの話を直接篠原健太先生にファンレターとしてお届けすべきでは、なんて何度も悩んだりしたのですが、とりあえずここに書き記しておきます。
篠原健太先生、素晴らしい作品をありがとうございます。

……で「とっととアニメ化しろよぅ」って気持ちで書いていたりしたので、アニメ化決定という事でおめでとうございます。良かった良かった。

まぁとにかく、5巻全部買ってSentimental Journey聴きながら読んどけって話ですよ。

ところでSentimental Journeyという曲がほぼ完パケした後に「TheFatRat」なる天才アーティストを知りまして、
TheFatRatのとある楽曲と出会った結果「やっぱり宇宙ヤバイ、墓の下で寝てる場合じゃねぇ」と思い立った結果
「Amen -> R.I.P. -> rebirthworks」という連作になる予定だったのですが最後の物をspaceworksと改題した次第です。rebirthworks、もう1年以上制作してるんですけどね。
勿論Sentimental Journeyの更に長い物など収録予定ですが、そのうちTheFatRatについても書けたら書きたいです。

2019/01/26

Cytus II 2.0リリースに伴うSentimental Journeyの四方山話とか音源とか

お待たせ。
何年振りだっけ?……新曲だよ。

http://huangh.tumblr.com/post/182051972504/song-illustration-for-cytus-ii-20-2019

Cytus II 2.0の為の完全書き下ろし新曲です。でもこういう仕事頂けるの本当に嬉しいですね。
私はいつも自分の楽曲をうまく自己評価出来ていないのでよく分からないのですが、
どうにも中の方から「Nocturnal Typeはとても重要な楽曲です」と仰って頂いたので、
まずはNocturnal Type IIを作らなければと、後は2019年の新譜の予定をまるごと変更する方針へと覚悟キメ。
でもせっかくだからMegaeraとかChaotic Driveの旋律もぶちこんじゃいました。サービスサービス。

ところでちょっとTwitterでアンケート取ってみたヨ。
そうだよね音屋なんだから音出せって話だよね!


まぁやっつけばかりで恐縮ですが御賞味下さい。
後日この曲のテーマであるとか着想であるとかも書く気がします。

なおM3-2019春にて「rest in peace」というとても恥ずかしいアルバムをリリースする予定ですが、
M3-2019秋を予定しているその次になる「spaceworks」というアルバムにこのSentimental Journeyの長いのとか入れようと思ってます。しばし後ですがお楽しみに。
……とはいえ「R.I.P.の販促にとっとと入れとけよ」みたいなのが普通だとも思うんで、そっちはそっちで何か考える……かも。

2019/01/10

rest in peaceに先駆けた懺悔


M3-2019春にて新譜「rest in peace」をリリース予定です。
……って新譜とか書いてるんですが、かつてない新曲の無さで
これを新譜と言うのもおこがましいのですが、まぁそういうCDが出ます。

ただしほぼ全て未出曲になります。
私が未成年の頃に書いた曲のみで構成された、過去最大の黒歴史アルバムです。


ちなみにどれくらい未出かというと
・エスプガルーダの仕事より前
・Muzieというサイトに登録するよりも前
・当時個人サイトを持っていたけれどもそこでも公開していなかった
というレベルの代物です。
時期としては私が16-18歳頃、1997-2000年頃の作品群になるかと思います。

この時代の私は過激派と言えるレベルでのJRPGフェチで(今もか?)、
植松伸夫氏が好き過ぎてあのようになりたいと心の底から願っているゲームオタクでした。
(同じ時期にbeatmaniaに出会ってはいるんですけどねぇ……)
よって露骨にそういった音楽ばかりです。
本当に「テクノのテの字も知らなかった」時代の、なんだかゲーム音楽以外では使え無さそうな、というか全体的に稚拙以外の何物でも無かったです。

ただ、案外そんな時代に「まぐれ当たり」が出るものでして、
先日リリースしたAmenに含まれている「EDEN」という楽曲はこのもう少し後の時代だったりしました。
M3-2019秋にリリースを予定している新譜にもこの「rest in peace」時代の楽曲の再構築版などが含まれています。

まぁ、ふと「これを知っている人、ほとんどいなかったな」といった程度の思いつきでもあるのですが、
これも次のステップの為のだと思い、
かつてない恥部をさらけ出す覚悟に至ったわけです。

ちょっと現時点で問題はあって、
「選曲してみたら60分どころではなかった」みたいになってちょっと困ってるんですが、
M3までにやれる作業量と完成度次第でもうちょっとブラッシュアップされたら
結果60分に収まったりしないかな、くらいに思ってます。予定は未定。

おまけにこのについても大慌てで公開してる状態で、
この次のアルバムの為に色々動いているのでしばしお楽しみに。すぐ分かると思います。

2019/01/04

Amen


何かと遅くなりましたがM3-2018秋の新譜である
「Amen」についてのライナーノーツ代わりを。
iTunes他各所で配信も始まってますしね。
ここではせっかくなので原題も記載しておきます。

1. Cold Like Amen
(Cold Like Stone)
エスプガルーダ3面のために途中まで書いてボツにしたCold Like Stoneという曲があるのですが
それをAmenの為に再構築。
そもそもAmenの為のアルバムを作る上できっと避けて通れないと思っていたJazz寄りの楽曲として、見事にタイトル曲に相応しい曲になったかと思います。
ジャングルとかドラムンベースで言うところのAmenは当然激しい音なのですが、
ソースの「The Winstons - Amen Brother」からするとむしろこれが源流ではないかと。

2. Lazy Amen
(Lazy Life)
Lazy Lifeというごく個人的に気に入っているというか「なんでこんなもん作ったんだ……」みたいな面白い曲をAmen。
先のCold Like Amenで「Amen+α」というグルーブ感に味をしめていたのですが、
結果こっちのほうがより良いアプローチだったかも。
あとバグパイプを使ったの初めてな気がします。ビバKontakt。

3. Primary Amen
骨董品レベルに古い曲ですがチュートリアル曲として好評。なんやそれ。(Primary Mission)
やっつけで申し訳無いのですが結果こっちのほうが良かったんじゃねーの感が。

4. Amen Meister
(Rhythm Meister)
Meisterは滅びぬ、何度でも蘇るさ。
実際何度打ち込んでも楽しい。
Rhythm Meister 2をベースに各音色を原曲のようなシンセシンセした音で再構築。
Amenとシンセ音はきちんと出会う、という実証に。

5. Amen Dream Works
(Analog Dream Works)
ADWもあまり日の目を見ていないいわゆるボツ寄りの曲です。
当時Rhythm Meisterの続編のような位置付けで作っていたような気がします。
今回のバージョンは結構お気に入り。

6. Amenist
(Finalist)
マッチョは滅びぬ、何度でも蘇るさ。
案外元に引けを取らない程度に良いかも。
まぁ「安易に四分打ちすんな」「Amenのフィルとしての有能さ」ていうあたりでしょうが……猛省せな。

7. Damen
(Dazhan)
Amenistよりはこっちのほうがイマイチかも……。無念。安易に四分打ちすんな。

8. Aden
(EDEN)
これはもう高校時代の作品なので本当に骨董品も良い所なのですが、
原曲からしてAmen押しだったもんでどうしても入れたくなってリメイク。
……でも次のアルバムの良い伏線になった気がします。

9. Cold Like Amen(all over mix)
※ すいっちさんはちょっと気を抜くとすぐ四分打ち入れたくなっちゃうんだ。
  おまけに80年代カブレとかマジ時代遅れの男。

10. Amen for legacy
Legacyは滅びぬ、何度でも蘇るさ。
最初期の頃はあまり抑揚の無い曲だったので、ちょっと初心に立ち返ったアレンジかも。
こういうだるいの結構好きです。


近いうちにAmenで使われているAmen(音源としての)の公開か
M3-2019春新譜「rest in peace」についての続報が出せるといいな。出したい。
この後怒涛のように色々出すので……